振袖とは

日本人の正装が着物であるということは、みんな知っていることですが昔と違って日常生活で和服を着ているという女性は滅多にいないのではないでしょうか。動きにくいし、第一高いのに汚れたらたまったものではありませんよね。
でも、今でも二十歳の成人式の際には多くの女性が振袖を着ます。一生に1回ぐらいは和装をしてみたいというのもありますが、多分他にも理由はあるはずです。それは、着物と振袖の大きな違いと言えることですが、振袖とは未婚の女性しか着ることが出来ないということで、結婚する前に一度は着てみたいというのがあるのではないでしょうか。
その名の通り振ることが出来るぐらい長い袖の袂と、「振八つ口」と呼ばれる袂の身頃側が縫い付けられていない開口部が大きな特徴となっています。また、袖の長さによって大・中・小の3つに分類されているということを知っていますか。そして、袖が長ければ長いほど格が高くなると言われています。
さて、そんな振袖ですが着用するにも相応しい場面と言うのがあるので是非覚えておいてください。まず、大・中・小の大は、婚礼衣装の定番でもあり、結婚式のお色直しでも良く利用されます。中はお馴染みの成人式や友人の結婚式に招待された際などで活躍しています。そして小は華やかな場面であっても、どちらかというと身軽に動ける卒業式の袴や、パ-ティ-等の時に着られることが多いようですね。
この振袖が未婚の女性だけのものになった経緯は、約400年ほど前に遡らなければなりません。若い踊り子たちが袖を振ることで異性に想いを伝えたというのがル-ツとなっています。
着物と振袖の違いは、訪問着となると、既婚の女性でも自由に着ることが出来ます。まあ、自由にとは言ってもそれなりにお高いですし、第一着付けが大変ということで、あまり着ている女性を見かけることはありませんが、時々見るとやっぱり素敵でよね。訪問着はフォーマルな装いが必要な場面では重宝するのではないでしょうか。訪問着の特徴は美しい絵羽模様が縫い目をまたいでも一枚の絵のようになっているところです。
格としては振袖よりも下になりますが、カジュアルな場面でも対応が可能なように、紋を入れなければちょっとした集まりの際に幅広く利用できてとても便利なこと請け合いです。「これは使い手が良いわ」と思ったのは大正時代の女性も一緒で、普段着ではないけれど留袖ほど格が高くないような、ちょっとしたお出かけに着られるような着物が欲しいという彼女たちの声に応えたのが、訪問着の始まりなのでした。
どちらも今では気軽にレンタルで借りられるので、随分便利な世の中になったものですよね。